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2022年7月2日土曜日

【お知らせ】ニュースレター第5号の発行

 

市民が育てるチェルノブイリ法日本版の会では、全国各地の会員の日々の取り組み、活動を随時、ニュースレターにして発行、賛助会員その他支援者の皆さんに配布しています。

 

PDF版はこちらから

 

このニュースレターを周りの人に配布、拡散したいとご希望の方は以下までご連絡下さい。
電話  090-8494-3856(岡田)
メール toshiko_englishxf7.so-net.ne.jp(*を@に置き換え下さい)

 

 

 

 

 

 

2022年5月14日土曜日

【報告】矢ヶ﨑克馬氏 (琉球大学名誉教授・市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会 正会員)による「チェルノブイリ法日本版」の紹介動画です。

202252日、沖縄県庁記者クラブで行われた矢ヶ﨑克馬氏の記者会見『新事実「東電原発事故による死亡者増加は100万人規模」判明!の一部(220)です。

 


 

 

 

 

以下、記者会見全体の動画です。『新事実「東電原発事故による死亡者増加は100万人規模」判明!』44分過ぎにチェルノブイリ法日本版の必要性に言及します。

 


 

 

 

2022年5月10日火曜日

【報告】2022 年 4 月 26 日に第 5 回定期総会を行いました。以下、協同代表・柳原敏夫弁護士の総会の感想です。

「正気に帰る」と「漸進」という普遍的な思想――


作家の大岡昇平は、毎年の広島崎原爆投下と終戦の日を「日本人が正気に帰る日」と言いました。普段は日常の細々したことに追われていても、この日だけは自分たちの置かれている異常な世界を思い、正気を取り戻す必要がある、と。


NHK「チェルノブイリ26年後の健康被害」を制作した馬場朝子氏は、ソ連崩壊後独立したウクライナが政争に明け暮れ、混迷に陥った歴史を振り返り、自身の痛恨を込めて言う、政争にではなく、チェルノブイリ事故にもっと目を向けるべきだった、と。


ベラルーシの物理学者マリコ氏は医師の菅谷昭氏に「チェルノブイリ事故は四番目の問題」と国の無関心を嘆いた。その無関心さと同国のルカシェンコ独裁政権の出現とは表裏の関係にあると私には思える。


福島原発事故を経験した私たちも同様だ。私たちも正気に帰る必要がある。

原発事故後、抜本的な問題は何一つ解決していないのに、事故は終わったかのようにみなす幻想的で正気を失った現実から目覚めて我に返るために。それが年一度のチェルノブイリ法日本版の会の総会の意義です。総会は私たちが正気を取り戻す日です。

 

2022年、チェルノブイリ事故と同じ日に開催された 5 回目の総会に参加し改めてそう思いました。

そればかりか、この 1 年間の振り返りの中でとうとう見つかった、人権の永遠の姿が。今までなら、人権は「今ここで」即座に達成が可能な自由権か、それとも国は政策を推進する政治的責任を負うにとどまる社会権かのいずれかだったのがそのどちらでもない「もうひとつの社会権」が可能だ、と。

それが国の経済力、資源などの客観的条件を踏まえ、権利の完全な実現にむけて「漸進的に達成するため」利用可能な資源を最大限に用いて立法その他で適切な「措置を取る」ことを法的な責任として認める社会権の出現です。それが 1966 年に国際人権法である社会権規約の採択。その理念は、日々、たえざる創意工夫の積み重ねの中でコツコツ改善を積みあげ、ゴールに向かって「漸進的に近づいていく」ことに果敢に挑戦するチェルノブイリ法日本版の会の行動モデルをピッタリ言い表した言葉であり、知らずして、私たちの日々の努力は世界普遍の人権概念に照応しているのだと確信を抱きました。

 

                                                                    協同代表・柳原敏夫

2022年5月2日月曜日

【投稿】本会の正会員である三宅征子さん(東京都調布市在住)の意見を紹介します。

 国際人権法とチェルノブイリ法日本版

 

   私は、「市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会」の会員です。この会は、チェルノブイリ法に倣い、それを超える日本版を市民立法で作ることをを目指しています。

 

   福島原発事故から11年が経ち、多くの人がこの未曾有の大災害を忘れつつありますが、今なお避難者は33千人を超えています。

 

  チェルノブイリ法は、19864月に起きたチェルノブイリ原発事故の5年後の1991年にソ連で制定された法律で、事故処理作業者、汚染地域の避難者、残留者、事故後に生まれた子ども達まで、被害者の救済を国に義務づけたものです。現在はウクライナ、ベラルーシ、ロシアに引き継がれています。そしてこの法律には「被害の補償は国家の責任」と明記されています。

 

  日本の法律はどうでしょうか。福島原発事故直後、超党派の国会議員による「子ども被災者支援法(東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律)」が成立しましたが、具体的な政策を行政府に委ねる法律のため、役人の徹底的なサボタージュによって日の目を見ないまま廃止同然となりました。今、様々な裁判で原発事故について争われていますが、ここでも行政側は一貫して責任を認めていません。

 

  なぜ、日本の行政は、市民のまっとうな要求を蹴散らすことができるのか。これに対する答えとして、チェルノブイリ法日本版の会の協同代表で、「子ども脱被ばく裁判」など多くの原発裁判で代理人を務めている柳原敏夫さんの文章を引用させていただきます。

 

明治以来150年の行政庁の横暴の正当化のロジック「行政裁量権」に挑戦する半世紀前に、日本の環境破壊を市民立法で守った先駆けとなったのが1969年成立の東京都公害防止条例ですが、この条例制定に尽力した戒能通孝が講演で語った言葉に、「明治以来の大学の法学教育のエッセンスは何か?それは、将来、役人や裁判官になる法学生達に『拒絶法学を叩き込むこと』にある。拒絶法学とは何か?それは、市民の要求を蹴っ飛ばす(拒絶する)ための屁理屈のことである。これを教え、身に付けさせて、市民の要求をことごとく退けて、諦めさせる、それが大学の法学教育の目的であった」と。

 

その拒絶法学の金字塔が「行政裁量論」です。行政が何をしようが、市民に「違法だ!」と文句を言わせないロジックです。

      

この横暴が311以後、目に余るほど横行しています。子ども脱被ばく裁判の一審判決も、放射能の危険性を裏付ける証拠と主張をことごとく、この行政裁量論で蹴散らし(拒絶し)ました。

 

今日、行政裁量論に求められていることは個々の行政裁量の暴走に対する批判にとどまらず、行政裁量が暴走できないような構造的な枠組み作りです。この枠組みが適正に機能して行政裁量の暴走をストップできた時、行政裁量の欺瞞を回避して正義に接近することが可能となるのです。(引用ここまで)

 

 

  この行政裁量が大活躍するのが「子ども被災者支援法」です。この法律は、原発事故の救済を国の施策(裁量)に全面的に任せ、国は一切法的責任を負わず、政治的責任にとどまるとしたからです。他方、この行政裁量の余地を最小限にしたのがチェルノブイリ法日本版です。この法律は、原発事故の救済の具体的内容を法律で定め、国は法律の定めた内容通り実行することを義務づけられるという法的な責任を負うものだからです。

 

  同時に「チェルノブイリ法日本版」は国際人権法の基本原理を具体化したものです。市民の命、健康、暮らしを守ることを「市民の人権」として具体的に保障する、つまり「避難の権利」や「移住の権利」そして「健康に暮らす権利」を保障する法律です。これは国際人権法の社会権規約を形にしたものといえます。

 

  1966年に制定された国際人権法・社会権規約は画期的なものでした。これまで権利というと権利の実現を「今ここで即時に」達成するものと考えられ、国の政策を求める社会権は政策を推進する政治的義務を負うにとどまると考えられてきましたが、社会権規約はそのどちらでもない、新しい権利概念を導入したからです。それが、権利の実現を、資源の制約という客観的な条件を踏まえ、また各国の経済力の格差も考慮して、「権利の完全な実施に向けて漸進的に達成するため」利用可能な資源を最大限に用いて立法その他の適切な「措置を取る」ことを政治的義務ではなく、法的義務として規定したことです。

 

 この規約に照らせば、経済力のある日本では、ただちに被災者の「避難の権利」「移住の権利」さらに「健康に暮らす権利」が認められなければならないことになります。それを怠り放置した政府は責任を問われなければならず、行政の裁量の範囲などとうそぶくことは許されません。

 

 このようなやるべきことをやらないで、かたや平和憲法に違反する軍事費の際限のない増強など、決して許されるものではありません。

 

  チェルノブイリ法日本版の実現は、情報公開法のように、まず全国の自治体で、市民が主体となって条例を制定し、その積み重ねによって国会で法律を成立させることを目指しています。私の住む調布市でも何人かの仲間と取り組みを始めていますが、各地の自治体でもぜひ取り組んでいただきたいと思います。

 

                                                                                     東京都調布市 三宅征子

2022年3月22日火曜日

【報告】東京新聞論説主幹宛てに質問状を送りました。

本会は、2022年3月9日付の東京新聞の<社説>3・11から11年  避難者の人権は画餅かに関して、3月15日に以下の質問状を東京新聞論説主幹宛てに送付しました。

 本日(3月22日)現在、まだ返信はありません。

 

                                                                                                                    2022年3月15日 

東京新聞論説主幹様

 

3/9の社説「避難者の人権は画餅か」、ありがとうございました。

自主避難者に心を寄せた素晴らしい論考でした。

ところでお手紙しましたのは、内容に関して一点お聞きしたいことがあるためです。

 

質問は以下の通りです。

 

「子ども・被災者支援法」について「『避難する権利』が明記された(画期的な法律)」と書かれていますが、『避難する権利』という字句は、同法のどの部分にどのように明記されているのでしょうか?

 

ご多用中恐縮ですが、ご教示をお願いしたく、メールかお手紙での返信をお待ちしております。どうぞよろしくお願い致します。

 

市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会

2022年3月15日火曜日

3月9日付東京新聞の<社説>3・11から11年 避難者の人権が画餅かを受けて、琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬氏の意見を紹介します。

3月9日付東京新聞の<社説>3・11から11年 避難者の人権が画餅かを受けて、本会正会員で、琉球大学名誉教授の矢ヶ崎克馬氏の意見を紹介します。 
 
以下、「子ども被災者支援法」に関して、チェルノブイリ法との比較メモです。

チェルノブイリ法では放射能被曝の危険性の認識、人権に基づく危険からの防護に関する認識が前文で明示されています。

 
チェルノブイリではどのように人権を守ろうとしたか
 
⇔日本では統治的感覚で「権利無し」
 
 
 汚染地域の法制度に関するウクライナ国家法A
 
チェルノブイリ原子力発電所事故は、ウクライナの広範な地域において、人々の健康及び自然環境に対し、放射性物質による極めて危険な状況を生み出した。・・・かかる災害の被害対策は、放射性物質による異なる地域の法制度の法的な定義及びその法制度の確保を目的とする施策次第である。本法律は、地域の然るべき区域への区分に関する問題、その利用及び保護制度、住民の居住及び活動条件、かかる区域における経済、科学研究及びその他の活動を定めるものである。本法律は、人の健康及び環境システムに対する放射線による影響を削減することを目的として、かかる地域の利用及び保護制度の確保を定め、保障する。
 
 
 
 社会的保護に関するウクライナ国家法B
 
チェルノブイリ激甚災害は数百万人の人々に惨禍をもたらした。広範囲に及ぶ多くの地域において全く新しい社会的経済的状況が生まれ、ウクライナは環境災害地域に指定された。チェルノブイリ激甚災害被災者に対する実効性ある福祉システムの構築のために、あらゆる財源、膨大な物資と先端科学を総動員する必要がある。
 
この法律は、チェルノブイリ激甚災害被災者に対し、憲法で保障する生存権に関する総則を定め、放射能汚染地域区分設定の統一規則と該当地域における居住・労働条件を定め、被災国民のための社会福祉制度を構築するものである。
 
 
 
 子ども被災者支援法   「権利」保護意識無し(1msv/年 法律無視)⇔統治   (文言に)科学的に十分に解明されていない云々
        ⇒はじめから放射線被曝の健康被害を不透明化し,健康被害を         免れる人権を無視する観点を明示    具体的汚染基準無し・具体的施策無し
 
(目的) 第一条  この法律は、「東京電力原子力事故」により放出された放射性物質が広く拡散していること、当該放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないこと等のため一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、又は居住していた者及び政府による避難に係る指示により避難を余儀なくされている者並びにこれらの者に準ずる者(以下「被災者」という。)が、健康上の不安を抱え、生活上の負担を強いられており、その支援の必要性が生じていること及び当該支援に関し特に子どもへの配慮が求められていることに鑑み、子どもに特に配慮して行う被災者の生活支援等に関する施策(以下「被災者生活支援等施策」という。)の基本となる事項を定めることにより、被災者の生活を守り支えるための被災者生活支援等施策を推進し、もって被災者の不安の解消及び安定した生活の実現に寄与することを目的とする。
 
(基本理念)第二条 ・・    被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が第八条第一項の支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。

 

【お知らせ】市民活動情報誌『市民活動のひろば』掲載の「チェルノブイリ法」日本版の会の紹介文(26.2.24)

  東京・多摩地域で、 2002年から 市民活動情報誌『市民活動のひろば』を発行している編集部の方から、市民が育てる「チェルノブイリ法」日本版の会の紹介文の寄稿をリクエストされ、以下、そこに寄稿した文です(> 全文PDF )。...