Translate

2018年3月22日木曜日

結成集会に寄せられた日本・世界からのメッセージ

結成集会の後、寄せられたメッセージ(ちばてつやさん、広瀬隆さん、崎山比早子さんほか)は-->こちら
結成集会に寄せられた日本、世界からのメッセージを紹介します。 -->PDF版

  ****************

今、日本に最も必要な法律が、チェルノブイリ法日本版だと思います。
中村隆市・ウインドファーム)

市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会の結成おめでとうございます!この取り組みは、原発事故による被害の救済といった活動より深い階層に属するので、一見わかりにくく、共感を集めるのが難しいかもしれませんが、そのぶん本質的な社会ニーズに応えるものだと思います。すべての原発を廃炉にしたとしても、核廃棄物という負の遺産を抱え続ける以上、このような法律は不可欠です。粘り強く実現をめざしていきましょう。             
                                                                       (星川
淳・作家・翻訳家)

原子力災害の時代を、一人ひとりが自分の意思を尊重され生きられる法律、それがチェルノブイリ法!私たちの手で!
(宮口高枝・みなと子ども食堂代表理事)

私たちが今できることは、未来へ形をしっかりと残すこと。未来のために、チェルノブイリ法日本版を実現して、未来に形を残しましょう!」                                     
                                                                                     
(匿名・プログラマー)

最近は大学で福島のことを話すだけで『先生は偏っている』と言われる、もう『風化』すら通り越しているのかも」という大学教授の話を聞きました。『そうじゃない、偏ってるとかじゃない、福島のためだけじゃなくて、あなたと私たちのための闘いなんです』と訴えつづける闘いは苦しいですが、具体的で少しでも有効なことを積み重ねるしかないんだと思います。チェルノブイリ法日本版の制定も、ひとつの具体的な希望だと思います。この動きが、さらに大きなうねりとなることを願っています。
                                     (大野沙亜耶・脚本・演出家)

原発ゼロを目指す日本に
欠かせない法制度制定への
歴史的なスタートに
勇気づけられます!
共に息長い闘いを!     
                                       (縄手政雄・ジャーナリスト)

寄り添う 忘れないと言ったこころを形にしたチェルノブイリ日本版の法律を叡知を振り絞って作ってほしい。  
                                (安孫子発代・さよなら原発・米沢)

311の時に栃木県北の家族や地元が被害を受け、核問題が私の表現活動のメイン・テーマとなりました。昨年、チェルノブイリ法を日本にも作ろうという皆さんの存在を知り参加しました。意見を交わし互いを尊重しながら進めているこの活動自体に、知識を深め意識を育て自分を成長させる意味があるのだと実感しています。命や自然の大切さを思う一人一人の願いが国境を越えて繋がり、各国政府が放射能汚染から自国民や地球を守ることに目覚め、この原因となる戦争がなくなる、その鍵は「市民で育てるチェルノブイリ法日本版」が、そこに集まった個人の思いが、握っています。
             (田中康予・ニューヨーク在住 アーティスト・エデュケーター)  

原発事故被害者の人権と生活を守る闘いです。
人間として見識のない原子力政策を続ける人達に抗して
社会正義と公平性を確保しましょう。
                         (西尾正道・北海道がんセンター名誉院長)

わずか数mSvの被ばくでも小児がんが増えます。毎年0.5mSvの追加被ばくを受ける地域に50年住み続けると25mSvの累積被ばく量となります。最近の疫学調査で25mSvの被ばくでがんのリスクが何割も増えることがわかっています。避難、保養、医療の権利を守る日本版チェルノブイリ法の制定が切に求められています。
                             (松崎道幸・道北勤医協旭川北医院)

被曝対策がほとんど取られていない日本にとって、非常に重要な事だと思います。被災者をどこまで救済するかは、日本が現在直面している課題で、やはりチェルノブイリ法のように「国が被災者の生活と健康を世代を超えて守り、被害の補償を続ける」事が重要だと思います。遅れた分だけ悲劇が深刻になるので、早急な制定が必要だと思います。
                     (匿名・福島市の脱被ばく子ども裁判の原告)

日本が地震大国という国に対し、チェルノブイリ級の事故があってもびくともしない国や自治体。
日本のどこかで原発事故が起きても事故は小さくされ、最大の被害を被るのは私たち県民であり、子どもです。
チェルノブイリと福島の姿は明日の再稼動した地域の人たちの姿です。二度とこの悲劇を繰り返してはなりません。
未来は確実に次の世代に受け継がれていきます。希望がたくさん詰まった子供たちの夢を壊さらないで下さい。
支援ではなく、国の責任を果たしてほしいです。
                         (狩野 久美子・脱被ばく子ども裁判原告)

未来ある子どもたちの大切な命、健康を守るために、なくてはならない、それかわチェルノブイリ法日本版だと思います。みんなの力を合わせ、前に進めたらと思います。それが、私たち家族の願いです。
                             (匿名・福島県から川口市に避難)

被災地の心の叫びに気づいてください!
失ったものの大きさ!
これから失うであろう計りしれないものを想うと、悲しくなります!
人生には希望が必要です!
どうかチェルノブイリ法が希望でありますように願っております!
               (匿名・郡山市から避難した娘さん家族の世話のため移住)

東日本大震災-東電福島原発事故から7年が経過しました。原発事故はまだ続いています。2011年3月11日に発令された「原子力緊急事態宣言」はいまだに解除されていません。同宣言の解除の見通しを問う質問主意書に対して、安倍政権は「確たる見通しを述べることは困難」と答弁しています(2016年3月11日)。
 しかし、その言葉とは裏腹に、安倍政権は「復興」の名の下に、原発事故被災地への帰還政策を推進し、原発事故被災者への支援(住宅補償等)を打ち切っています。甲状腺がんに罹った子どもの数は196人に達しました(2018年3月5日発表)。しかし、福島県は原発事故と小児甲状腺がんとの因果関係をいまだに認めません。原発事故被害者は「棄民」されようとしているのです。
 このような理不尽な仕打ちを許すことはできません。原発事故被害者がおかれている状況を多くの市民が共有し、被害者への医療、生活補償等を政府に迫っていかねばなりません。そのために、チェルノブイリ法制定の経験に学び、福島原発事故とその被害者のおかれている状況、その要求に応える補償法=「チェルノブイリ法日本版」の制定をめざす運動は大きな役割を果たすことができると信じます。「会」の結成により、運動が前進することを願い、ともに連帯して運動していくことを誓ってメッセージとします。  
                 (矢野秀喜・原発民衆法廷実行委員会)

福井県で弁護士をしている笠原と申します。
大飯原発差止訴訟・福井弁護団の事務局長をしており、また最近まで日弁連の公害環境委員会のエネルギー・原子力部会長を務めていました。
ご存じのとおり、3.11から7年が経過しましたが、今でも多くの人が避難生活を余儀なくされています。
また、福島の地で、さまざまな不安を抱えたまま生活している人も数多くいらっしゃいます。
しかし、被害に逢った人に対する政府の各種支援は、急速に縮小の方向に向かっています。
民主党政権時代に成立した子ども・被災者支援法も、その具体化に向けて動くどころか、法律が存在したこと自体、政府は人々に忘れさせようとしています。
2013年、ヒロシマの地で開かれた日弁連人権大会において、福島原発事故の被害回復、健康被害防止、そして脱原発を求める決議が採択されました。私は当時、日弁連の部会長として、決議のとりまとめに向けて尽力しておりましたが、言うまでもなく、こうした決議は、単に採択されるだけでなく、少しでも実現されてこそ意味があります。
避難の権利を実質的に保障するための必要な支援、被害者に対する無償の検査、とりわけ現場で働く人の健康保障、食品の安全、人々の生活圏における事故以前の環境基準の確保など、5年前に決議した事柄はいずれも、今日においても強く必要とされています。
私は世界一原発が集中する福井の地で、主に再発防止に向けた活動に力を注いでいます。
そして、福島の痛みに最も連帯すべきなのが、この福井であることは言うまでもありません。
今回お集りになったすべての皆さんとともに、被害にあわれたすべての方々を支える
法制度の制定、そして強化のため、力を注ぎたいと思います。
          (笠原一浩・弁護士・大飯原発差止訴訟・福井弁護団事務局長)

市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会 の設立総会の発足のご連絡有り難うございます。
私は引き続き広島・長崎の原子雲の周辺方向に広がった部分から降下した放射性降雨は途中で水分を蒸発して放射性微粒子になり原子雲の下に充満して、被爆者は気づかないで呼吸などで放射性微粒子を体内に摂取して内部被爆をしたことを研究しています。
放射線影響研究所や日米政府は放射性降下物による被曝は無視できるという立場から、こうした影響は放射性降下物の雨滴がもたらして地中に残った放射性物質からの放射線を物理学的に測定しただけで、無視できると主張を続けています。
内部被曝は物理学的測定では不十分で、私は脱毛、紫斑、下痢などの急性放射線量の発症率と被曝線量との関係を科学的に引き出して、急性症状発症率の調査がある広島では爆心地から6.5 km0.8 シーベルト、長崎では12 km1.3 シーベルトという結果をみいだしました。昨年と一昨年広島大学原爆放射線医科学研究所で内部被曝のシンポジウムなどがあり、私の研究は科学者の間で認められました。
さらに広島大学原爆放射線医科学研究所の大瀧名誉教授らの固形がん死亡率の研究で、広島の爆心地から1.2 kmまでは原爆から直接放射された瞬間的な外部被曝を与える初期放射線が主要な被曝影響であるが、爆心地から1.2 km以遠は放射性降下物の放射性微粒子による内部被曝で、私の結果と一致したことを明らかにしました。私の研究では長崎も同じです。
こうした放射性降下物の影響は核実験や原発事故と共通しています。一昨年私は英国の核実験による被曝をした退役軍人らの裁判の控訴審でロンドン高等裁判所に呼ばれて証言しました。福島原発事故で急性症状を発症した人はきわめて少ないと思いますが、僅かでもいらっしゃれば被曝線量を推定できます。
私は福島ではこれから晩発性障碍が発症し始めるので、しっかりとした健康管理と補償体制を作ることが大事だと思います。チェルノブイリ法日本版制定の会が発足することを支持するとともに、私の出来る限りの科学者としての協力をしたいとおもいます。
設立総会のご成功を期待します。
                     (沢田 昭二・物理学者・名古屋大学名誉教授)

チェルノブイリ32年、日本の原発事故7年。
チェルノブイリは5年後にチェルノブイリ法が制定され、国民は最小限の権利を獲得しあらゆる対策を打ってしても、32年経った未だに健康被害が続く。
5年どころか7年も経った日本がしてきた事は真逆の所業なのです。
よって32年のチェルノブイリと比較してこの先どうなるのか想像出来ますか?
放射能問題抜きに未来なんて語れない。
被ばく問題にしっかりと向き合う。
食べて応援に乗らない。
被ばくは福島たけではない。
東京の蛇口から放射能。
子どもたちを保養に出すことのいかに大切なことか。
今一度しっかりと向き合ってください。
「チェルノブイリ法日本版」が条例制定されれば食べて応援に乗る愚かに気付くでしょう。
放射能汚染と被ばくは福島たけではない事に気付くでしょう。
そして何より「チェルノブイリ法日本版」獲得の暁には、今度は堂々と子どもたちを保養に出すことが出来るのです!
団結して獲得しましょう!
(柴田政典・つなごう命の会)

原発は、始めた人がきちんと責任を取るべきです。つまり、日本の国として責任ある立場の人たちが、取り掛かりを決めたのですから、その任にある人は、それだけの責任をもって、ことにあたるべきです。
でも、それをせずに、事が起こってからも、適切な処置を何もせず、今や、無かったことにする方向ばかりが目立つ中、この『チェルノブイリ法日本版』は、あるべき姿を示したこの日本において、画期的な出来事です。
ぜひ、これを生きた法として位置付き、現在、多くの困難な思い、現状に向き合わざるを得ない状況が、少しずつでも良い方向に変化していくことを願っています。
それは、日本、世界、地球の人の存亡にも関わることだと思っています。「甲状腺がんの発症と3.11の事故の因果関係はない。」と先日、テレビで話されている方がいましたが、毎日、自身の症状と一緒に生きている子供たちが、きちんとした取り組みの中で生き、安心した気持ちになれる生活の場が保障される法の成立に感謝です。                       
                                                                                  (入澤牧子)

本日は結成集会の開催、ありがとうございます。
松戸市で被ばくした子どもたち、市民を代表して御礼申し上げます。
311から7年。松戸市は原発から200km離れていますが、放射能汚染のホットスポットになりました。今でも1bq2bqの土が見つかります。
あの時、まるで寝ていた自分を叩き起こされたように、目を覚まされました。原発が日本中に造られていたこと、そして日本の政治のあまりにも酷いこと…。
それでも民主党政権の時は、官僚の方と少しは話が通じていました。ところが安倍政権に変わった途端に、全く話が通じなくなったことを実感しました。
それだけ、政権の交代というのは大きなことなのですね。
20歳になる娘は、橋本病になりました。
の先彼女にこれ以上何も起こらないだろうか。
もし結婚して子どもを産む時が来たら、赤ちゃんは大丈夫だろうか。
母親として心配が尽きることはありません。
国は全ての子どもを守れ!
これは母としての怒りです。
チェルノブイリ法日本版を各地に!
この運動に心から賛同します。
頑張りましょう!
                                (増田薫・松戸市議会議員)

茨城県では東京電力福島第一原発事故から7年を経た今も、3000人以上の方々が避難生活を余儀なくされています。ふるさとを奪われ、コミュニティを破壊されて、それでも新しい土地での生活を必死に築いてこられた方々です。
それなのに、病院もお店も介護施設も不十分な上、線量がいまだ高い土地へ追い立てるように帰還を押し付ける政府には本当に腹が立ちます。浪江から来ている知人は、「帰りたくないけど、今帰らないと家の修復費用が出ないし、茨城に住み続けるお金もない。」と涙ながらに語ってくれました。
チェルノブイリ法では、年間1ミリシーベルトの地域であっても、移住の権利が保証されています。しかし、民主主義国家を自認する日本では年間20ミリシーベルトのところに子ども、妊産婦を住まわせようと言うのです。更に、放射線被害を恐れて自主避難した人たちを批判し、その子どもたちをいじめ、まるで悪者扱いです。被害者が肩身の狭い思いをして生活するのはどう考えても理不尽です。
私は、日本版チェルノブイリ法制定は、生存権を保証し、人権を守るために必要だと考えています。ですから、福島から避難されている方々だけの問題ではないのです。憲法に保障されている人権や生存権を具現化する重要な法律です。
憲法問題が議論されている今、まさに国民的課題として日本版チェルノブイリ法の制定に向けて声を上げ、実現していきましょう。
(荻三枝子・茨城県ひたちなか市)

チェルノブイリ法はチェルノブイリ原発事故の収束作業員(リクビダートル)と避難者の運動が合流し、当事者運動として旧ソ連の政治体制の末期に勝ち取られました。そこには、リクビダートルの中での連帯・ネットワークの形成と被災者が声を上げる広範な運動があり、それが基盤になっていました。福島原発事故後の日本では、収束・廃炉作業員は今も重層下請構造の下で個別バラバラにされており、自主避難者は住宅無償提供が打ち切られいまだ放射線管理区域並み(もしくはそれ以上)の放射線環境に帰還させられようとしています。
 チェルノブイリ法の素晴らしいところは、生存権を脅かすリスクを強制したことについて国家の責任を認め、将来的な可能性を含めた被害に対して補償を規定したことです。しかし、日本の私たちにも子ども被災者支援法を運動により勝ち取った実績があります。これを実際の政策として実施させる運動を強めつつ、リスクを負わせた国・電力会社の責任をより明確に問い、チェルノブイリ法日本版(いわば東日本・福島法)の制定を目指すべきと思います。私も、これからさらに高線量環境下の廃炉作業を押し付けられようとしている労働者が団結し声を上げるための運動を練り上げながら、この制定運動に合流したいと考えています。
 チェルノブイリ法は、ペレストロイカとグラスノスチが叫ばれた時代でソ連が終焉する過程であったとはいえ、国家に対する大衆運動が広範に形成されたことで誕生しました。私たちが問われているのは、法の成立そのものよりも、それを勝ち取る大衆運動の成長だと考えます。森友・加計問題で、一部の者たちがこの国を私物化している実態が明らかになっている今の社会・政治情勢の中で、この国のあり方を問う大衆運動のうねりを作り、様々な分野で民主主義を取り戻す中で、このチェルノブイリ法日本版の制定を勝ち取りたいと思います。
 まだ出会い切れていない仲間達と、出会い・繋がる運動が必要です。ともに頑張りましょう。
                      なすび(被ばく労働を考えるネットワーク)

チェルノブイリでできたことがなぜフクシマではできないのか?
 それは、国際原子力ロビーがチェルノブイリでの失敗(重松逸三を団長に国際的なチームを組んで、被ばくによる健康被害はないという結論を出したのに、チェルノブイリ原発事故被災者を納得させることができず、チェルノブイリ法の制定を許したことは、彼らにとれば失敗だったのです。)を教訓にして、フクシマでは、(彼らにとって)最善の方法をとったからです。すなわち、なるべく避難させない、安全宣伝を徹底する、国際的な権威(がありそうな団体名)を使う、最も大切な初期被ばくのデータをとらない、その後の健康被害も可能な限り調べない、健康被害の兆候が出てきても、屁理屈をつけて原因が被ばくであることを否定する、被災者を分断してお互いに反目させる等々。
これに対し、住民の側はあまりに無防備でした。何の準備もありませんでした。何の準備もしていなかった人々に対し、被ばくによる健康被害から目をそらさせることは簡単です。ウソも100度言えば、本当のように聞こえます。福島原発事故では健康被害は出ないと、繰り返し主張し、そう信じたい人たちに寄り添って、「復興、復興」と掛け声をかけ、被ばくのリスクを主張する人たちには「風評被害をあおる」と攻撃すればよい。
しかし、私たちや私たちに続く将来の世代の生活や健康を彼らに差し出すことはできません。多くの市民は、粘り強く反被ばくの運動を続けてきました。そして、その一つの結実として、本日の「チェルノブイリ法日本版の会」の設立があります。
県民健康調査のデータすら隠され、毀損されようとしている現在、甘い見通しを持つことはできませんが、世界の人々に対する責任、子どもや将来の世代に対する責任を果たすための運動として、この会の持つ意味は大きいものがあります。今の政府の被ばく政策を軌道修正させることができなければ、この被ばく政策は、今後、世界で予想されている原発事故の際の被ばく対策のモデルにとされてしまいます。
私たちは、世界の人々に対し、将来の世代に対し、限りない責任を負っていることを自覚しなければなりません。 
                                       (井戸謙一・弁護士) 

市民立法による「チェルノブイリ法日本版」という発想はすごいと思います。
子どもたちを放射能汚染から守るためにも、主権者であることをあきらめないためにも。
                            (市川はるみ・フリージャーナリスト)

『人類の幸福』これは世界共通の人々の願いであり、本来なら誰も奪うことができない尊い権利です。とりわけ子どもたちの幸福と健康は保証されるべきものと思います。
その意味では原発事故は最大の暴力であり人権侵害です。
チェルノブイリ法日本版が、この理不尽な人権侵害から子どもたちを救う光となりますよう願っています。                     
                 (佐川美佳子・福島市・まつもと子ども留学生の親)

私たちの「福島の子どもたちを守る会・北海道」は、2011年6月に結成され、東日本大震災に被災された方々、とりわけ、東京電力福島第一原子力発電所の爆発、メルトダウンという過酷な状況に遭遇されたお子さんを支援する活動を続けております。避難が困難であれば、せめて、長期休暇を利用して、放射性物質の少ない北海道へお招きし、思い切り深呼吸したり、外遊びをすることを通して、免疫力を高め、被ばくによる健康リスクを少しでも軽減できたら考えております。
あれから7年が過ぎましたが、まるで原発事故などなかったかのように、福島への帰還がすすめられ、県外へ避難したり、保養へ出かける県民に対して、まるで風評被害を煽る元凶であるかのような、バッシングが行われています。いまだ全国で5万人(北海道では約1850人)の方々が避難生活を送っているにもかかわらず、様々な支援は縮小し、国も東電も責任を果たしていません。このような状況に風穴をあけることが重要だと痛感しています。
現在、国会では、森友問題で、決済文書の改ざんが明らかになり、政府の責任を問う声は日増しに大きくなっています。嘘と、デマと、隠ぺい、改ざん、ねつ造がまかり通る政治は、まさに、原子力行政にも共通するものであり、もはや日本は法治国家とはいえないほどです。
このたび、日本版チェルノブリ法の制定という市民立法をめざす会が結成されると伺い、連帯のごあいさつと、この間諸準備に奔走された皆さまのご活動に心から敬意を表させていただくしだいです。市民立法は大変なご苦労が伴うと存じます。しかし、阪神淡路大震災の折、小説家の小田まこと氏などが中心となり、市民が国会へ働きかけ、市民議員立法として被災者生活再建支援法を制定させたことを想起します。とても十分な補償とはいえませんが、少なくとも、自然災害は自助努力で生活再建すべきという当時の考え方の転換を迫るもので、これまで義援金に頼ってきた被災者支援が国策で行われることになりました。ましてや原発災害は国策による人災であることは明白であり、避難の権利を認めること、公的な生活支援、命と暮らしを守る権利を保障することは不可欠です。日本版チェルノブイリ法制定へ一歩踏み出されました今日、運動が全国に広がり、腐敗した政治を市民の手に取り戻し、一日も早く法律制定が実現されることを願いますとともに、北海道でもできる事に取り組んでいきたいと考えております。共にがんばりましょう。
       (山口たか・NPO法人 福島の子どもたちを守る会・北海道 理事長) 
 
12年前に有機農業運動を背景に有機農業者たちが発案し、当時民主党のツルネン・マルティーさんが 中心になった議員立法「有機農業推進法」(平成18年)制定されました。
1970
年初頭から迫害され苦闘してきた有機農業運動とそれを支援する人たちによるひとつの成果でした。
チェルノブイリ法日本版制定も迫害され苦闘してきた被災者と心を寄せる人間によって実現できるよう 賛同します。
                                   (田中正治・新庄水田トラスト)

The Chernobyl law, which assists refugee suffering from nuclear disaster, is little known in Taiwan.
However, it’s promoted with tremendous sacrifices and numerous protests.
 I think it is a fortunate incident born in the ash of the unfortunate Chernobyl nuclear disaster.
 I sincerely hope Japan will have it soon.
          (宋瑞文・台湾

(訳文)
私が住む台湾では、原発災害の被災者に対し国家が援助・支援を行うチェルノブイリ法について知っている人はあまりいません。しかしこのチェルノブイリ法は、多大な犠牲と民衆によるプロテストによって成立されたものです。この法律の制定は、チェルノブイリ原発事故という不幸の灰から生まれ落ちた、希望を示す出来事だと考えています。日本でチェルノブイリ法が一日でも早く成立することを心より祈っております。                               
                                                                                          (宋瑞文)


「知られざる核戦争」と人権
  事故後丸
7年経ちました


核被害を無いものとする圧倒的な戦力を持つ「知られざる核戦争(核被害を無いものとする核推進権力の市民に対する総合戦)」が総攻撃の様相を呈しています。

  歴史を繰り返させて良いものでしょうか?
  ファーレル准将の言明

原爆投下直後1945年9月2日の日本の降伏文書調印を取材に来た新聞記者が、アメリカとイギリスでヒロシマを報道し「まったく傷を受けなかったものが1日100人の割合で死んでいる」等の報道をしました。それを否定するために、6日、マンハッタン計画副官ファーレル准将が東京入りして「広島・長崎では、死ぬべき者は死んでしまい、9月上旬現在において、原爆放射能で苦しんでいる者は皆無だ」と宣言し、その後は占領軍等によりファーレル言明に従う「調査」「処理」がなされ、「公式見解」が作られました。



ファーレルの政治的言及はずっと日米の公式見解とされてきました。1968年、日米両国政府が国連に共同提出した広島・長埼原爆の医学的被害報告のなかには「原爆被害者は死ぬべきものはすべて死亡し、現在、病人は一人もいない」と書かれておりました。
 1975年末に原水爆禁止運動として第一回国連要請団が国連に要請書を提出しようとした際には上記報告書を理由に事務総長はそれを受理しなかったことが報告されています(故肥田俊太郎先生)。

この被害事実の封じ込め、すなわち「知られざる核戦争」はその後の人道を求める巨大な声に押されてほころびが出るに至っています。国連核兵器禁止条約が圧倒的な多数で採択されるに至り「核兵器は人道に反する禁止すべき兵器」とされました。
安倍首相の言明
東京オリンピック招致決定直後、安倍晋三首相は記者会見しました。原発事故に関して、「健康に対する問題は、今までも、現在も、これからも全くないということははっきりと申し上げておきたいと思います。 さらに、完全に問題ないものとする抜本解決に向けたプログラムをすでに政府は決定し、すでに着手しています。私が、責任をもって、実行して参ります。」と言明。
安倍言明の実施部隊は誰でしょう?
今回の執行部隊は占領軍ではありません。日本、官民挙げて(政府、行政、司法、地方自治体、多くの市民が)首相言明どおりの事故処理の「抜本解決」を執行しようとしています。もちろん背後には国際原子力機関、国際放射線防護委員会、原子放射線の影響に関する国連科学委員会が大本営を構成します。

7年間の「知られざる核戦争」
放射能は言うな、健康被害は一切無い
政府が認めるだけでも広島原爆の168発分の放射能が放出しています(きちんと見れば400~500倍とされる)。健康被害が無いはずがないではありませんか?
政府や東電、福島県などの自治体、それを支える「専門家」は必至で「健康被害は無い」の大合唱をいたします。なぜか?それは実際に被害が出ているからです。
復興庁による「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」、農林省による「今、私たちにできること、風評に惑わされない生活をしよう」、「食べて応援しよう」キャンペーン、池田香代子ら:「しあわせになるための『福島差別』論」、福島県による「復興」「帰還」、等々。
一口で言えば、放射能を客観的に論議しようとすること自体が「風評である」とされ、放射線の健康への影響はないと思い込むことが「幸せを作る」のだという心の問題に置き換えられます。根拠なき精神論は猛威を振るいます。
首相の「抜本解決」の内容はどうなのでしょう。
(健康被害)
「健康被害が無い」ことは最大の健康被害が表面化している小児甲状腺がんを放射線と関係づけさせないことにより、防護線が張られます。患者発生率が事故原発からの距離に反比例すること、土壌汚染の強度に比例することを挙げただけでも、事故との関わりは明白です。その他がんの男女発生率、疫学統計分析等々数々の証拠がある。これが一貫して「事故との関係は見出されない」として、健康被害を封じ込めています。
(風評)
「風評」は、現実の被害を否定するために使われている用語です。被曝に関する科学的な認識が遠ざけられています。現実の被害の事実を心の問題にすり替える日本住民に対する思想統制ともいえる象徴的用語です(現に放射能は“禁句”とされる状況が報告されています)。それを隠そうとするがゆえに、「放射能に健康被害は無い」「健康被害が無いと思うことが幸せになる条件」などと精神主義を吹聴するのです。
(放射能環境下の日本)
甲状腺がんと診断され手術を受けた福島県内の患者84人のうち約1割の8人ががんを再発し再手術を受けました。老衰やアルツハイマーによる死亡率が事故後急増しています。赤ちゃんの周産期死亡率の急増や、心筋梗塞などの増加が確認されています。お葬式が多くなったという新聞記事も現れました。
これらは今もなお放射線被ばくが継続している証拠なのです?
(事実を棄民の政策内容で起き変える)
「避難者は既にいません」は「避難者支援の予算はゼロです」に置き換えられます。住宅支援等を停止することにより帰還が強制され、「復興」が全面的に展開する強制被曝が進みます。
(まだ自立できないの?)
強制帰還を支える民間のキャンペーンは「もう7年もなるのに自立もできないで『避難』支援を訴えるのは見苦しい。自立できないのなら帰りなさい」と言います。被災者は「モラル」上でも責め苦を負います。
(郷土愛が食い物に)
純朴な郷土愛「先祖伝来の田畑を守りたい」が政府・国際ロビーの最安上りの棄民政策「避難させるな」に形の上で完全一致し、完璧な餌食となっています。数々の悲劇の「絆」が生まれています。
大切な先祖伝来の土地を守ることと安全な食材を供給するという農民の天命は大きな矛盾を抱えます。その矛盾を乗り越える「住民の戦略」を持ちましょう。
(被曝を避けるのが生きる権利)
内部被曝を避けるためには放射能汚染食材を避けることが第一です。
私たちに食材を選ぶ権利を保障してください。
汚染区域内にいる人もその権利を主張してください。自らの命を自ら守ってください。
(命を人権の下に守るたたかいを)
作物が低価格であることが「風評被害」であるならば、政府に全部買い取らせて市場に出すことをやめるようにしようではありませんか!
決して「放射能を語らないことが生活を安定させる」のではありません。
政府の住民を守らない政府の都合を最優先する安上り支配を住民側からサポートすることはしないでください。
(汚染地域もそうでない地域もともに人権をたたかいましょう)
 被曝を避けようと当たり前のことを主張すると、得てして汚染地内の人を侮辱すると捉えられがちです。「福島県民の敵」とも発せられたことがあります。
そうではありません、一緒に生き延びましょう!
大切な先祖伝来の土地を守ることと安全な食材を供給するという農民の天命は大きな矛盾を抱えます。
セシウム汚染は孫の代でも今の10分の1程度です。
農漁民の天命を全うする、大きな矛盾を乗り越える「住民の戦略」を持ちましょう。
「日本住民全てに被曝を迫る」戦略ではなく、人権の主張するところの人道に立つ戦略に切り替えましょう。
(侵略戦争の「臣民」にはならないようにしよう)
安倍晋三首相の「健康に対する問題は、今までも、現在も、これからも全くないということははっきりと申し上げておきたいと思います。 さらに、完全に問題ないものとする抜本解決に向けたプログラムをすでに政府は決定し、すでに着手しています。私が、責任をもって、実行して参ります。」という言明に協力することはやめましょう。
事実の隠ぺいと棄民の宣言なのです。

私たちは被曝を回避する必要性とその権利を改めて確認します。
食品に関する現状を確認しますが、厚労省による食品汚染マップを次の図に示します(2017年上半期、厚労省調査、ホワイトフード地図化)。
 東日本の太平洋側、内陸部に食材汚染が多く認められます。
内部被曝を避けるためには放射能汚染食材を避けることが第一です。
私たちに食材を選ぶ権利を保障してください。
同時に東北地方で生きる人々の生きる権利も保証してください。それ等を含む共通の人権保障が私たちの“人道”です。

人格が武器そのものに変換されるー心も体もー
「放射能の被害は無い」キャンペーンは巨大な利益を「核兵器推進勢力」に与えます。原爆投下以来続いた「知られざる核戦争」の全面的展開です。トランプ大統領の核戦略見直し「核抑止力強化」の精神的抵抗・障壁を無くするものです。日本政府はもろ手を挙げて「実戦で使える小型核兵器の抑止力」に賛成しています。日本を「戦争をする国」に変えようとしています。
戦争をする国造りはひとを「人格」から「武器そのもの」に変換します。命を大切にする民主主義の基本が放棄されます。
「お国のため」の「高貴な日本型精神」が棄民策を覆い隠します。
「放射線で健康被害がある」と考えることが非国民とされる社会はまっぴらゴメンです!
「戦争ができる国づくり」には反対です。
放射線は生命に異質な危険をもたらします。
核兵器は禁止すべきです。核発電(原発)は禁止すべきです。
すでに放射能分野では事態は深刻です。
原子力緊急事態宣言の下で総動員体制は大きく進んでいます。
放射能版の「高貴な精神」は「放射線に健康影響は無い」とただ信じる精神に置き換えられ、被曝を防護しない国の「棄民」政策をありがたいといただきます。放射能が関与する膨大な症状を有する「活性酸素症候群」は放射能に関係ない「奇病」とされます。福島県内在住の小児甲状腺がん手術者84人のうち8人が再発しています。一見元気で遊ぶ子供の目にはクマが現れています。これらは日々放射線被ばくが続いている証拠ではないかと思われます。
 しかし、政府のキャンペーンは、放射線に健康影響は無い」と信じることで「幸せ」になれると言います。放射能被害は無いと思う幸せを「食べて応援」で甘受しようと大合唱しています。この幸せはなんでしょう?戦前の「国家総動員」の幸せです。
政府の方針は「一人一人を大切にする」民主主義とは逆のように思います。

人格を支えあう人々が社会を守る
チェルノブイリでは住民を保護する「チェルノブイリ法」ができ、いまだに生きています。日本では真逆な加害者の論理がまかり通ります。
なんと日本の人権は軽いのでしょう!
しかし人格を支えあう非常に多くの人々が健在しています。
「一人一人が大切にされる社会を作り上げましょう。」
この声は虐げられつつある市民の声なき声です。一人一人が大切にされることを社会の基本として、一人一人の人間たるところを示そうではありませんか。
                    (
矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授

                                            (2018.3.17日現在)

2018年3月21日水曜日

【報告】2018年3月18、19日の結成集会

2018年3月18、19日、全国各地から<市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会>の結成に参加、賛同した下記の人たちと一般市民の人たち(松本市から小出章さん出席)とで 結成集会を行い、改めてその意義を確認したチェルノブイリ法日本版の条例制定を日本各地で実現するため、再び全国各地に散りました。
                記
岩間 綾子   (栃木県塩谷町 正会員
上野 正美   (三重県伊勢市 共同代表)
岡田 俊子   (埼玉県さいたま市 同
小張 佐恵子  (茨城県土浦市  同上
三ッ橋 トキ子 (千葉県野田市  同上) 
柳原 敏夫   (埼玉県川越市    同上)
橋本 俊彦さん (長野県松本市)
長谷川 克巳さん(静岡県富士宮市)
松本 徳子さん (神奈川県川崎市)
                        小出裕章さん(会場で)


以下、報告事項、配布資料
当日の記念撮影(19日)集会の動画です。

 *****************

報告事項: 共同代表の紹介
         規約 (2018年3月1日制定)
         入会申込書
         会費・寄付の振込先

配布資料: 野呂さん 
        チェルノブイリ歴史年表
       <市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会> 
       1、チェルノブイリ法日本版の条例制定の呼びかけ文(2017年5月 上野正美)
       2、育てる会結成の趣旨説明 概要(2018年3月 柳原敏夫) 
       3、チェルノブイリ法日本版伊勢市条例モデル(2017年10月 柳原敏夫ほか)
       4、日本と世界からのメッセージ 



2018年3月18日(日)の動画

記念講演 「チェルノブイリ事故とその後の子どもたちの健康被害と救済」
        ベラルーシから来日のウラジーミル・マグリシェフさん(元体育教師)      

        「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さん

野呂美加さんのお話


ウラジーミル・マグリシェフさんのお話(1)


ウラジーミル・マグリシェフさんのお話(2)



質疑応答



結成報告 
開会の挨拶(共同代表上野正美)結成の趣旨説明(共同代表柳原敏夫)


会員のリレートーク 参加者との質疑応答



2018年3月19日(月)の動画

記念講演 「チェルノブイリ事故とその後の子どもたちの健康被害と救済」
        ベラルーシから来日のウラジーミル・マグリシェフさん(元体育教師)      

        「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さん

野呂美加さんのお話・山本太郎さんの飛入り発言


ウラジーミル・マグリシェフさんのお話


結成報告 
開会の挨拶(共同代表上野正美)結成の趣旨説明(共同代表柳原敏夫)

質疑応答


志賀原発差止判決を書いた元裁判長井戸謙一さんからのメッセージ


会員のリレートーク


2018年3月8日木曜日

3月18、19日、「育てる会」が芽を吹き、声をあげます。私たちの結成集会にご参加、注目下さい。

◆◆ 市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会 結成集会 ◆◆

日時:3月18日(日):午後2~5時
場所:明治学院大学白金校舎 本館2階1253教室
    アクセス->地図 
日時:3月19日(月):午後1~4時
場所:参議院議員会館 1F 101会議室
    アクセス->地図
内容
記念講演 「チェルノブイリ事故とその後の子どもたちの健康被害と救済」
        ベラルーシから来日のウラジミール・マグリシェフさん(教師)
        「チェルノブイリへのかけはし」代表の野呂美加さん
結成報告 結成の趣旨説明 代表挨拶 会員リレートーク 参加者との質疑応答その他

詳細は以下のチラシ(->拡大画面 おもて  うら


【報告】2月22日、ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)アドボカシーカフェ第51回「放射能災害から命,健康,くらしを守る――「チェルノブイリ法日本版」を市民立法で」

3月18~19日、チェルノブイリ法日本版制定に取り組む市民団体<市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会>の結成集会を開きます。詳細は-->こちら
2月22日、予定通り、ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)アドボカシーカフェ第51回
放射能災害から命,健康,くらしを守る――「チェルノブイリ法日本版」を市民立法で
をやりました。
以下、その講演動画と講演資料です。

 
崎山比早子さん「「多発する子どもの甲状腺がんと20mSv帰還政策」


崎山さんの講演資料-->こちら長谷川克己さん「この被ばくをこの原発事故を無かったことにしたいのは本当は私達の方です」



柳原敏夫「命どぅ宝--福島脱被ばくの心--市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会 結成集会」(



柳原の配布資料-->こちら  講演資料-->こちら

 
参加者の各グループの討論結果の報告

 

3人の登壇者の追加意見

 


 ***************
柳原の話は以下の通り。

避難する権利を保障するために 裁判と市民立法

 簡単に福島集団疎開裁判を振り返ります。原発事故の後、福島の子どもたちの集団避難を実現するために、チェルノブイリの住民避難基準と同等の基準にしたがい、20116月、郡山市の小中学校を設置運営する郡山市を被告にして「子どもたちを避難させよ」という裁判を起こしました。私はその弁護団に参加しました。当時、この裁判を「平成の一向一揆だ」と言った方がいました。政府の側からは、結果的には謀反を起こしているように見えたのだと思います。

  この裁判は20134月に仙台高裁から判決が出まして、「事実について、危険だという申立人の主張を認める。しかし、危険だと思う子どもは自己の責任で逃げればよい、被告の郡山市に避難させる義務はない」と却下の決定を出しました。

 この決定は驚くべきものとして直ぐに世界中に配信され、世界中の人が知りましたが、日本の新聞やテレビは殆ど報道されなかったので、ひとり日本人だけが知ることができませんでした。たとえばワシントンポストは「裁判所は、放射能の健康リスクは認めるにも関わらず、避難を命じる判決は出さなかった」と写真入りで報道しましたし、ニューヨークタイムズは「日本の法廷は避難の義務を認めなかった」。ロシアのRTニュースという、BBC放送に次ぐようなマスメディアも大きく写真入りで報道しました。

現在、避難の権利を求める第2次の裁判を継続中ですが、これだけを待っているわけにいかないということで裁判と同時並行で、この間、チェルノブイリ法と同等の住民避難基準を求めるチェルノブイリ法日本版を市民主導の市民立法で制定しようという準備をしてきました。

この市民運動のゴール(山頂)は、住民・子どもたちに世界標準の避難基準でもって避難する権利を保障しようというもので、福島集団疎開裁判と変わりません。山頂は同じだが、その山頂に登るルートが複数ある。裁判だけでは不十分なので、市民立法によって山頂に登るという取り組みをしています。

 私が今日お話ししたいのは、以後の異常な事態に関してです。2つあります。異常事態を象徴する出来事の一つ目は、文科省が2011年4月19日に福島県だけ学校の安全基準を20倍に引き上げる通知を出したことです。もう一つが崎山さんもおっしゃっていた、山下俊一・長崎大学教授の言動です。

 この二つの出来事の共通点は、いずれもチェルノブイリ事故から教訓を学び尽していることです。

 被ばく安全基準を福島県だけ20倍に引き上げた文科省通知
 チェルノブイリ事故は、ソ連政府が後手に回ったために、ウクライナ共和国政府が首都キエフで52万人余の母子の集団疎開を決定しました。この決定に激怒したソ連政府は集団疎開開始の前日に、被ばく許容基準を100倍に引き上げる通知を出し、キエフ以外のまちでの集団疎開を阻止しました。

 文科省はこれを熟知していて、自分たちはこのようなソ連政府の失態を繰り返さないと、キエフの52万人集団疎開のようなことを福島県の自治体が決定する前に先手を打って、419日に安全基準を20倍に引き上げる通知を出しました。これは理論的には、原発事故後に子どもたちの放射能への感受性が20倍にアップしたのだという想定に立ったものです。

 この通知の根拠は、国連等の公的機関ではない、民間の一団体にすぎない国際放射線防護委員会(ICRP)が2007年に発表した勧告です。この通知の当時、日本はこの2007年勧告を国内に取り入れるかどうか審議中で、正式に取り入れることが決まっていませんでした。その意味で、文科省はとても仲のいいお友達の勧告を根拠にして、子どもたちを事故前より20倍危険な状態に陥れる政策を決めたのです。

 これは法律家の感覚として、現代の法治国家のもとでは、裁判と同様、行政も法に基づいて為されければなりません。これは、行政の大原則、基本原理をかなぐり捨てた、前例のない、いわば法的なクーデターとしか言いようのない、多くの子どもたちを極めて危険な状態に陥れる国際法上の重大な犯罪行為「人道に関する罪」に該当する侵害行為です。ひとたび、法的なクーデターというルビコン川を渡った日本政府にとって、その後の特定秘密保護法や、集団的自衛権行使容認の閣議決定、安保関連法案の成立、共謀罪の成立など、憲法違反が指摘されるような強引な政治運営なぞ屁の河童、どうってことないことなのです。 

予防原則から反転した専門家 守りたいのは国民一人ひとりではなく国家

 もう一つ象徴的な人物が、3.11事故当時、関西にいた東京電力の清水社長は東京本社に戻ろうとして自衛隊機に乗ろうとして搭乗を拒否されましたが、その自衛隊機に、311直後の3月18日に乗り込み福島入りした山下俊一長崎大教授です。

 その山下俊一氏が福島入りして発言したのが

放射能の影響は、実はニコニコ笑っている人には来ません。クヨクヨしている人に来ます」、

「みなさんマスクを止めましょう」、

「(いま、いわき市で外で遊んでいいですかとの問いに)『どんどん遊んでいい』と答えました

にはじまる、それまで聞いたこともないような奇想天外な新たな安全神話の創設に向けた有名な発言、「根拠のない噂」=風評が連日、連発されました。

 しかし、不安の中にいた福島の人たちは、専門家だと称するこの人の安心安全の言葉にすがり、放射能に対する警戒心をすっかり解いてしまいました。

 後に、山下俊一は二人いるのではないかという説が出たほどです。その理由は、3.11前の山下俊一という人の発言と、3.11後の山下俊一という人の発言が余りにも違いすぎ、ほとんど真逆だったからです。

 3.11前の山下氏の発言は、

ポーランドにも同じように放射能降下物が降り注ぎましたが、甲状腺を放射性ヨウ素からブロックする安定ヨウ素剤をすばやく飲ませたために、その後、小児甲状腺がんの発症はゼロです

2009年の論文(放射線の光と影:世界保健機関の戦略」2009年3月。537頁左段1行目以下)に書いています。 


チェルノブイリの教訓を過去のものとすることなく、『転ばぬ先の杖』としての守りの科学の重要性を普段から認識する必要がある

と、予防原則を原発事故の教訓として言ってました。

 これらの発言は、3.11以降の山下発言とは比べようがないくらいのちがいで、そこから、山下氏は二人いたのではないかという疑問が生まれたのです。3.11直後に、もし福島の人々が3.11前の山下発言を知っていたなら目の前にいるこいつはニセ者だと気づいたはずです。しかし、人々はこれを知らず、すっかり警戒心を解いてしまったのです。

 3.11以後、山下氏は、法的なクーデタによる文科省の20mSv通知とチェルノブイリの教訓を次のように指摘しました。

国の基準が20mSVということが出された以上は、われわれ日本国民は日本国政府の指示に従う必要がある。日本という国が崩壊しないように導きたい。チェルノブイリ事故以降、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。そうなった時の最終的な被害者は国民だ」。

 ここで、彼が第一に守りたいのは日本政府であって日本国民ではないこと、日本国民は日本国家の命令に黙って従えばいいのだ、という本音が透けて見えます。

 放射能災害から一般市民の命を守る基準を他のリスク対策基準と平等に

 では、311以後の私たちの願いとは何でしょうか。それは至ってシンプルなこと。それは311以後の異常事態をただしたい。放射能災害において「命こそ宝」という大原則を取り戻したい。それがチェルノブイリ法日本版制定のエッセンスです。  日本国家を守るために採用している原理原則があります。かつて、小泉首相は「備えあれば憂いなし」と言って、国を守るために予防原則に立って軍備を増強しました。今もそうです。北朝鮮の脅威に対して予防原則に基づいて軍備を増強しています。だったら、その予防原則を日本国家を守るだけでなく、日本国民を守るためにも採用すべきです。それが、放射能災害から日本国民の命、健康、暮らしを守るチェルノブイリ法日本版です。 自然災害からの救済で採用している原理原則があります。たとえば2000年の三宅島噴火で、「今後、高温の火砕流の可能性もある」という見解に基づいて、予防原則の立場から全島避難を決定しました。自然災害ですら予防原則によって人々の命を守るのであれば、人災である放射能災害ならもっと予防原則によって人々の命を守るべきです。


                          三宅島噴火

 通常の人災で採用している原理原則を過酷人災である放射能災害でも採用すべきです。たとえば交通事故を起こした加害者は被害者を救護する義務を負っており、被害者を放置するひき逃げは犯罪です。この加害者の救護義務を放射能災害でも採用すべきです。

  海外からの人災である戦争で採用した原理原則を国内の人災にも採用すべきです太平洋戦争で空襲のおそれのある都会の子どもたちを予防原則によって学童疎開を実施しました。であれば、いま国内の人災である原発事故に対しても同様に予防原則によって学童疎開を実施すべきです。

  福島原発事故で福島の自治体の長や幹部は、我が子や我が孫を守るために、予防原則によって県外避難を実行した例が多々あります。郡山市の市長もお孫さんを県外に逃がして、きちんと予防原則の立場で命を守りました(->その詳細)。であれば、このような原理原則を福島の一般の子どもたちにも適用すべきです。 

以上の通り、既に日本はさまざまな場面で、「グレーゾーンの部分には近づかない」という原則、あるいは先ほどの山下俊一氏が3.11前に力説した「転ばぬ先の杖」という予防原則を採用しています。であればなぜ、放射能災害の一般市民にだけこの予防原則を採用しないのか。このような二重の基準は欺瞞的であり、偽善的であり、憲法の平等原則に明らかに違反します。この二重基準を撤廃して、どんな災害、どんな人災であっても、差別せず平等に、人々の命、健康、暮らしを守ろうというのが、チェルノブイリ法日本版のエッセンスです。


以上の通り、既に採用されている予防原則を徹底した平等原理のもとで全ての被害者に適用したのがチェルノブイリ法日本版のエッセンスなのです。 

原子力事故から命と健康を守るチェルノブイリ法の日本版を

 チェルノブイリ法日本版がどういうものか解説します。

 チェルノブイリ法とは、1986年のチェルノブイリ原発事故後、被ばくによる健康被害が激増した5年目に、被害者の要求を受けて1991年、世界標準といわれる住民避難基準を定めた法律がソ連で制定されたものです。ソ連崩壊後は、ウクライナ・ベラルーシ・ロシアの3カ国に引き継がれました。原子力事故から住民および原発労働者の命と健康を守るための、原子力事故に関する世界最初の人権宣言です。これを日本でもきちんと定めるべきではないかというのがチェルノブイリ法日本版です。

 それを具体的に適用したらどうなるのかをお話します。

 以下の※図5が福島県郡山市の放射能汚染状況です。赤い円がチェルノブイリ法でいう避難義務区域、年間5mSV以上の放射線量の地域です。郡山市の99%がこの地域に該当し、左上方の一か所だけ年間1mSVで、避難の権利を選択できる地域に該当します。ですから、もしチェルノブイリ法が日本にできれば、郡山市はほぼ全てが避難の権利は保障されることになります。これがチェルノブイリ法日本版を制定した時の郡山市の姿です。 

 ※図



市民が主体的に法制定 ロードマップのモデルは情報公開法制定など


 市民立法とはどういうことを意味しているかお話します。

 今まで法律の制定はといえば、官僚頼み、議員さん頼みというのが多く、制定のためには多数の議員を抱える政党の支持が不可欠です。しかし、そんなことを当てにしていてもチェルノブイリ法日本版は難しい。そこで、官僚頼み、議員さん頼みでもなく、かといって、チェルノブイリ日本版を制定せよと掛け声だけを言い続けるのでもなく、なおかつ法律制定を実現するためのロードマップを示したのが「市民立法」という言葉です。これは市民主導で法制定を実現するための行程表のことです。

 そんな夢みたいなことが果して可能なのだろうか。可能です。それが昨年、核兵器禁止条約を成立させたICANです。しかもICANがモデルにした先例があります。米国・ロシア・中国が反対したにもかかわらず、1997年に対人地雷禁止条約を成立させた市民団体「地雷禁止国際キャンペーン」です。

 実は日本にもモデルがあります。本日のイベントの主催者と深く繋がっている、1999年に情報公開法を成立させた市民団体「情報公開法を求める市民運動」です。情報公開法制定のロードマップでは、最初に「情報公開法を求める市民運動」という市民団体を結成し、「情報公開権利宣言」と条例モデルを起草しました。これらを参考に、日本各地で情報公開条例を制定するための条例制定運動を日本各地の自治体の住民たちが全国で一斉に行い、最初に山形県で、次いで静岡県で制定され、日本各地で条例制定が相次ぎました。その条例制定の積み上げを元にして、1999年に情報公開法という国の法律が成立しました。このやり方をモデルにして私たちも条例制定からスタートして国の法律制定にむかって取り組んでいこうと言うのが、この市民立法の具体的なイメージです。

  このように、このモデルは聞けばだれでもわかるほど単純明快なものです、しかし、モデルから自動的に条例ができるものでも何でもなくて、モデルに魂を入れること。その入魂の力がないとモデルはあっても前に進みません。つまり、市民立法というモデルを推進するために、私たちは入魂の力を手に入れる必要があります。その力とはいったい何でしょうか、どこから手に入れることができるのでしょうか。

 思うに、その力を手に入れるためには、現状を正しく認識し、正しく絶望する必要があります。  311以後、あらわになったのは民意(主権)を反映しない議会制民主主義の機能不全、崩壊現象です。そこから今、多くの人たちは「民主主義の敗北・絶望から民意(主権)の敗北・絶望」の気分に陥っています。しかし、それは「正しい絶望」ではありません。なぜなら、議会制民主主義の敗北は主権者の敗北などではなく、人々が主権者であることを棄てたことに対する懲罰にすぎないからです。もともと議会制民主主義は人々が主権者であることを発揮し続けて初めて機能するものなのだからです。これが正しい絶望ではないでしょうか。  この正しい絶望から引き出せる結論は、議会制民主主義が敗北・廃棄されようが、私たちは主権者であることをやめないし、やめるわけにはいかない、これを取り戻す。これが新たな民主主義の観念、市民立法の精神、そして私たちの決意です。市民立法とは壊れゆく日本の中で、主権者であることを取り戻す新たな民主主義の運動にほかなりません。

  だから、市民立法の原動力は議員でも首長でもない、私たち市民ひとりひとりの手にかかっているのです。  
 その市民のひとりが放射能汚染地に住む市民(それは明日の私たちの姿です)です。

 201611月に、福島県や栃木県の汚染地に住む住民に移住に関するアンケートを行いました。その中から、3人の方の回答を紹介させていただきます。

 最初は福島県の方です。

Q. 現在、子どもの健康について不安に思っていることは何ですか。

A. 将来どうなるか。

Q. 放射能や被ばくによる健康被害の知識について、国や自治体の情報提供をどう思いますか。

A. ウソばかり。

Q. 被ばくによって子どもの健康を害するリスクへの対策について、国や自治体の実際の対応をどう思いましたか。

A. うそばかりで、本当に子どもを大切に思っているのか?

Q. 原発事故後、福島県や市町村に派遣された放射能の専門のアドバイザーの助言をどう思いましたか。

A. 当たりさわりのないことばかり。国に安全だと言うようにいわれているのか。

Q. 文科省の20mSV引き上げについてどう思いましたか。

A. 自分たちは福島に住んでいないくせに、誰が決めるんだという怒りだけ。

Q. 現在、文科省の20mSV引き上げに対して、どのようにして欲しいと思っていますか。

A. すぐにもとに戻せ!!

Q. 原発事故で子どもたちに無用な被ばくを避けるために、本来、国や自治体はどのようなことをすべきだと思いますか。

A. とにかく避難させる。わからないのであれば、なおさら。  次は栃木県の方です。

Q.  放射能や被ばくによる健康被害の知識について、国や自治体の情報提供をどう思いますか。

A. 有事の時に国は弱者を切り捨てるというリアルを感じました。

Q. 安定ヨウ素の服用について、国や自治体の対応をどのように思いましたか。

A. あまりにもひどい。もっと広い地域の風向き、降下情況も考えて配布すべきでした。

Q.  被ばくによって子どもの健康を害するリスクへの対策について、国や自治体の実際の対応をどう思いましたか。

A. 弱者の切り捨て。できっこない除染へのお金のムダ遣い。大きなお金を有効に健康を守るために、生活を再建するために使いたがらない。情けない。

Q.  原発事故後、福島県や市町村に派遣された放射能の専門のアドバイザーの助言をどう思いましたか。

A. 原発政策ありきの政策下で雇われた人たちの脆弱な理論は屁理屈ばかり。

Q.  文科省の20mSV引き上げについてどう思いましたか。

A. 非人道の極み。世界に恥ずかしい。

Q. 現在、文科省の20mSV引き上げに対して、どのようにして欲しいと思っていますか。

A. 取り下げること。普通に考えればあたりまえです。

Q. 現在、子どもの健康調査、健康保障についてどのようなことをしてほしいと思っていますか。

A. 当たり前の誠実さが欲しいです。

Q. 原発事故で子どもたちに無用な被ばくを避けるために、本来、国や自治体はどのようなことをすべきだと思いますか。

A. せめてロシア並みのことをして欲しかった。 3番目は福島市の方です。

Q. 将来子どもの健康について不安に思っていることはなんですか。

A. 将来、ガンや病気が発症しないか。

Q. 放射能や被ばくによる健康被害の知識について、国や自治体の情報提供をどう思いますか。

A. デタラメばかり。

Q. 安定ヨウ素の服用について、国や自治体の対応をどのように思いましたか。

A. デタラメばかり。

Q. 被ばくによって子どもの健康を害するリスクへの対策について、国や自治体の実際の対応をどう思いましたか。

A. デタラメばかり。

Q. 原発事故後、福島県や市町村に派遣された放射能の専門のアドバイザーの助言をどう思いましたか。

A. デタラメばかり。御用学者のざれ言です。

Q. 文科省の20mSV引き上げについてどう思いましたか。

A. 殺人行為です。

Q. 現在、文科省の20mSV引き上げに対してどのようにして欲しいと思いますか。

A. 1mSVに戻すべき。

Q. 福島県が実施した県民健康調査や健康診断について、どのように思いましたか。

A. モルモット扱い。

Q. 原発事故で子どもたちに無用な被ばくを避けるために、本来、国や自治体はどのようなことをすべきだと思いますか。

A. 集団疎開or移住政策

Q. 移住を実現するために国や自治体にどのようにしてほしいと思いますか。

A. 日本版チェルノブイリ法の制定 

  以上のような切実な声が現地から寄せられています。この人たちの怒りは、チェルノブイリ法日本版の制定が実現するまで止むことのない怒りです。

 「命こそ宝」を放射能災害でも 公害対策基本法の制定を引き出した市民運動に学び


チェルノブイリ法日本版制定の原動力として、さらに、私が参考にしたいのは、神も仏もないという沖縄戦の惨状のなかで、「命こそ宝」を貫こうとした沖縄の農民、阿波根昌鴻さんです。彼は伊江島で米軍に自分の農地を戦後、強制的にとられて、生きるために農地返還要求をずっとやってこられた方で、「命こそ宝」を身をもって実行しました。
 

また、1964年の三島・沼津の「石油コンビナート反対」の市民運動で、静岡県沼津市の高校の先生たちが、もし三島に石油コンビナートができたならどのような環境破壊が起きるかを念入りに調査して、調査結果をもとに地元で300回にわたる学習会を開いて、市民とともにこのコンビナート計画の環境破壊や健康被害の危険性を理解して、多くの市民が政府の地域開発計画に反対して石油コンビナート阻止を勝ち取りました。それは、この勝利が、三島・沼津市の環境保全ばかりでなく日本全体の環境保全に舵を切る転機となり、日本のみならず世界の公害防止への先駆けとなるような画期的な法整備を引き出すことになった市民運動でした。同時に、この市民運動により、公害対策の性格がそれまでのお役所への陳情型から、民主主義の権利を主張して自治体改革の市民主導で実現する運動に転換する転機となりました。このような輝かしい日本の市民運動の歴史から学んで、私たちのモデルにしていきたいと思います。 

 最後に、亡くなるまで「木を植えた男」だった菅原文太さんも、私にとり貴重な方です。2013年に菅原文太さんがラジオ対談で、井戸謙一元裁判官をゲストに対談したとき、彼は井戸さんに、志賀原発差止判決を書いたあと、どうでしたか?という質問をしたら、井戸さんは「判決を書いたあとも最高裁から特別差別されるようなことはありませんでした」と答えました。すると、彼は即座にそれを否定し、こう言いました。 
 
「それはちがう。本来、志賀原発差止判決を書いた井戸さんのような人が最高裁の裁判官にならなくてはおかしい。」

それを聞いた瞬間、そうだ、まったくその通りだ。現に、井戸さんは最高裁の判事になっていないし、なるような評価を受けていない、と思いました。普段、司法の世界に身を置いていると、「石が流れ、木の葉が沈む」司法の異常な現実にすっかりすれっからしになり、麻痺し、何も感じなくなるのを、菅原文太さんの言葉は、それではダメだ、司法の本来の、まっとうな姿に立ち返れと原点を思い出させてくれました。この時の菅原文太の言葉は、私にとって、チェルノブイリ法日本版制定の原動力です。

 みなさんと一緒に木を植えながら、「命こそ宝」という思いを形にするための取り組み、チェルノブイリ法日本版の制定に向けて育てあっていきたいと思います。

2018年3月1日木曜日

【報告】2月25日、光塾講演会(後半)「さよなら孤独、気立てのよい喜怒哀楽の法、チェルノブイリ法日本版制定への道」

3月18~19日、チェルノブイリ法日本版制定に取り組む市民団体<市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会>の結成集会を開きます。詳細は-->こちら
2月25日、予定通り、光塾講演会(後半)「さよなら孤独、気立てのよい喜怒哀楽の法、チェルノブイリ法日本版制定への道」をやりました。以下、その講演動画と講演資料と補足のコメントです。



前半
◆◆「臨床医が語る、原発事故からの7年 ―子どもの甲状腺がんは?健康被害は?」◆◆
牛山元美さん(さがみ生協病院 内科部長 3.11甲状腺がん子ども基金 顧問)
 

牛山さんの講演資料-->こちら

後半
◆◆「さよなら孤独、気立てのよい喜怒哀楽の法、チェルノブイリ法日本版制定への道」 ◆◆
柳原敏夫(ふくしま集団疎開裁判 元弁護団長)


柳原の講演資料-->こちら

講師二人の意見交換と質疑応答
 

 なお、柳原の講演内容で十分話せなかった点について、以下に補足します。

それは、22日のチェルノブイリ法日本版の講演会(アドボカシー・カフェ)の最後で投げかけられた以下の発言です。

「日本は、いくら立派な法律をつくっても、憲法を平気で踏みにじる人が首相をやっているような国。その首相を選んでいるのが日本の国民。そんな国で、いくら立派な法律つくってどうすんのよ!」

とても印象的な発言で、私もこれが311以来、日本の市民運動が直面している普遍的な課題だと感じてきました。311以来、日本の市民運動は基本的に負け続けているからです。
だから、この問いにどう答えるか。これがチェルノブイリ法日本版の制定運動が直面する最大の課題の1つ(殆ど唯一の課題)だと思います。
そこで、この日の講演会で、この問題提起に対して自分なりに考えたことを喋りました。以下はそのメモです。

また、この問いに対する1つの答えとして(たとえこれに万の反論があるとしても)、一昨日、以下の新しいブログをスタートしました。


もうひとりの日本人は可能だ
→なぜ可能なのか。 忘れられた巨人「中世の民衆」の可能性を 再発見、再定義するために

 *****************


市民立法のロードマップも条例モデル案もカタチになった。そこで次に必要なことは、そのカタチに魂を入れること。その入魂の力がないとカタチはあっても前に進まないから。
つまり、市民立法を推進するために、私たちはその力を手に入れる必要がある。力とは何か。

思うに、その力を得るためには、現状を正しく認識し、正しく絶望する必要がある。
311以後、あらわになったのは民意(主権)を反映しない議会制民主主義の機能不全、崩壊現象。
そこから今、多くの人たちは「民主主義の敗北・絶望から民意(主権)の敗北・絶望」の気分に陥っている。
しかし、それは「正しい絶望」ではない。
議会制民主主義の敗北は主権者の敗北などではなく、人々が主権者であることを棄てたことに対する懲罰にすぎない。
もともと議会制民主主義は人々が主権者であることを発揮し続けて初めて機能するあやういもの。
これが正しい絶望ではないか。

この正しい絶望から引き出せる結論は、議会制民主主義が敗北・廃棄されようが、私たちは主権者であることをやめないし、やめるわけにはいかない、これを取り戻す。
これが新たな民主主義の観念、市民立法の精神、そして私たちの決意だ。
市民立法とは壊れゆく日本の中で、主権者であることを取り戻す新たな民主主義の運動。

だから、市民立法の原動力は議員でも首長でもない、私たち市民ひとりひとりの手にかかっている。

【お知らせ】市民活動情報誌『市民活動のひろば』掲載の「チェルノブイリ法」日本版の会の紹介文(26.2.24)

  東京・多摩地域で、 2002年から 市民活動情報誌『市民活動のひろば』を発行している編集部の方から、市民が育てる「チェルノブイリ法」日本版の会の紹介文の寄稿をリクエストされ、以下、そこに寄稿した文です(> 全文PDF )。...