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2023年4月29日土曜日
2023年3月28日火曜日
【報告】2023.3.25 オンライン学習会「被ばく防護の法体系が壊れた日 -- 3.11」( 矢ヶ﨑克馬 琉球大学名誉教授)を開催しました。
市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会では、2023年3月25日、矢ヶ﨑克馬 琉球大学名誉教授を招いて、オンライン学習会を行いました。
当日のイベント動画です。
講演のパワーポイントはこちらから
皆々様
上記の講演会で紹介した「放射線管理区域」相当汚染区域内の人口に誤りがありましたので訂正いたします。確認/検討不十分で事柄を紹介してしまい、誠に申し訳ありません。
矢ヶ﨑克馬
訂正内容
3月25日に行ないましたチェルノブイリ法日本版の学習会に於いて、放射線管理区域内の人口を約158万人とすべきところを570万人とお伝えしてしまいました。数値を訂正いたします。たいへん申し訳ありませんでした。
それに伴い、チェルノブイリ法の「移住義務」汚染に相当する人口を「約250万人」と訂正いたします。
講演会ではPPTの11ページです。
学習会にご参加いただいた方からご指摘がありまして、急遽昔の分析結果を思い出しながら再点検いたしました。
①
沢野氏等が「放射線管理区域」の地図等を出している記事は下記のURLでご確認いただけます。
内部被ばくを考える市民研究会
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/5934
②
沢野氏等の方法は航空モニタリングの放射線強度:空間線量を土地の汚染濃度に換算し、地図化し人口を計算したものです。
この放射線管理区域を元にして、チェルノブイリ法「移住義務区域」との関係は、講演会でお話ししたように、放射線管理区域の定義を土壌汚染定義から外部被曝定義に読み替えて推察したというプロセスを取っていました。
③ この方法で、沢野氏等の図から推察されるチェルノブイリ法「移住義務区域」は地球の子ども新聞の地図(PPT 10ページ)に比べて随分広いものでした。
④ 159万人の値からチェルノブイリ法『移住義務』地域相当の人口を外挿すると250万人程度となります。
⑤ 昔の矢ヶ﨑克馬自身が文科省航空モニタリング(2011年12月)発表のデータを元にして、チェルノブイリ法『移住義務』領域を計算した経緯があります。
航空モニタリングの空間線量率そのものから、外部被曝3ミリシーベルト以上の区域を地図化致しました。
それがチェルノブイリの『移住義務』区域(講演会PPTの10ページ)(地球の子ども新聞)の赤色部分です。
その時、移住区域指定の汚染区域内の人口はおよそ150万人と推定値を出していました。
この詳細を講演会では解説いたしませんでした。
⑥ 矢ヶ﨑が航空モニタリングの空間線量値から計算した値と沢野氏等が行なった方法からの推定値のどちらがより妥当な領域あるいは値であるかの検討は、現時点では行なっておりません。比較するには沢野氏等の換算係数などを具体的に知る必用がありますが、それは得られておりません。
以上
2023年5月1日
2023年3月26日日曜日
【講演抄録】誰にも言えなかった甲状腺がん患者の現実 -- 白石 草(しらいし・はじめ、OurPlanetTV代表)
本記事は、2023年3月5日、エルおおさかで開催された「さよなら原発2023関西アクション」(ストップ・ザ・もんじゅや労組など実行委員会主催)での講演を2/5の長さに要約したものです。(文責:柴原洋一)
子ども甲状腺がん裁判
2022年1月21日に子ども甲状腺がん裁判が提訴されたが、ほとんど報道されなかった。原告は、福島原発事故時に6歳から16歳で、現在は18歳から28歳の若者たち。自分たちの甲状腺がんは被曝が原因だと東電が認めること、そして賠償金を払うことを求めている。当初6人、現在7人の原告のうち甲状腺半分摘出が3人。全摘が4人。4人には手術4回の人もいるし肺転移の子もいる。比較的症状の重い子たちが原告にいる。
福島県で甲状腺がんが増えているが政府は否定している。小児甲状腺がんは100万人に1人か2人の病気だが、チェルノブイリ事故後に現地で急増。事故との因果関係は国際機関も認めている。
甲状腺検査で何が起きてきたか
それで2011年10月から、事故時18歳以下の福島県の子供たち38万人に対して甲状腺の検査を始め、2年ごとに全員を検査している。現在5巡目がまもなく終了して6巡目に入る。1巡目の検査でがんが見つかった人もいれば、3巡目や5巡目で見つかった人もいる。放射線が小児甲状腺がんの原因なのは国際的合意だが、国、福島県、東京電力は認めていない。5回の検査で、悪性と告知された人数が296人。238人が手術して、1人良性で、237人が甲状腺がんと確定した。公表分以外に50人ほど集計外の患者がいて大問題だが、合わせて300人以上の患者がいる。1巡目に116人のがんが見つかったが、福島県の「県民健康調査検討委員会」は2015年、これら甲状腺がんは「被曝の影響とは考えにくい」と結論づけた。日本は、被曝線量がチェルノブイリより少ない、幼い子たちからは見つかっていない、などが理由だ。
福島県検討委員会の闇
津田敏秀教授(岡山大、疫学)は、30倍〜50倍増えていて過剰診断ではなく被曝影響ではとの論文を国際医学雑誌に公表した。これも国内メディアはほぼ取り上げなかった。津田論文を重く見た国際環境疫学会が「被曝した全住民に体系的健診をすべき」と勧告。日本政府に協力する旨の書簡を送ったが、完全に放置されている。
1巡目でがんでなかった全員を2年後に検査したら71人ががんと判明。2年間で見つかるところまでがんが成長したということだ。さらに「明白な地域差」が出てきた。一番線量の高い避難指示地域が約50人、次に高い中通りが約25人、次の浜通りが約20人、最も低い会津が約15人。全地域が同じなら過剰診断かもしれない。だが地域差が明確なら、被曝影響を否定できない。
しかし、2016年、この発表を受けても、検討委員会は被曝影響を認めなかった。「確かに甲状腺がんは多いが、チェルノブイリに比べると、福島は被曝量がはるかに低いので、甲状腺がんは事故の影響とは考えにくい。精密な検査のしすぎで将来治療する必要のないがんを見つけている過剰診断の可能性が高い。地域差があるのがおかしい。過剰診断だから検査は縮小または中止すべき」という議論になった。「このような検査をするのは、子供の人権に関わる」との議論まで出た。そこから3年間、検査を縮小しろという議論が続く。住民も、親も、教師も反対したが、医師たちは賛成。委員会は解析を中止してしまった。
3年後、突然、新たな報告書が出る。要するに「このような地域分けにしたら地域差が明確に出た。でもこんなこと起こるはずないから、この分け方は中止。別の方法を取ったら、地域差が出なかった。地域差の出ないやり方が正しいので、この正しい方法では地域差が出ないから被曝影響はない」という報告書。循環論法で論証になっていない。だが2019年、日本政府はこの「科学的な」報告を受けて、被曝と甲状腺がんの因果関係はないと結論づけた。検討委員会の半数が突然の方法変更に抗議して座長預かりになったが、結論は一切変更なく、因果関係なしで採択されてしまった。ちなみに県立医大の執刀医は過剰診断説を否定している。「ほとんどの子がリンパ節転移。悪性度高く皮膜外浸潤も多い。取らなくていいがんは取ってない」
過酷な甲状腺がんの治療実態
〝300人が甲状腺がんと診断〟までは報道されるが、子供たちにはその先がある。半分摘出の原告4人が再発か転移した。再発は再手術、さらに全摘。1人は2回目の手術で、リンパ節転移があった首の後ろの方まで切る手術を受けた。首には重要な器官が詰まってとても脆弱だから、切ると致命傷。手術後はいっさい動かせない。体を大きく動かすと出血。数年前に名古屋大学で男の子が術後の出血で亡くなった。動かずに耐えるのは、子供たちにとって本当にきつい。
全摘の子はアイソトープ治療する。高濃度の放射性ヨウ素を服用、甲状腺細胞を全破壊する劇薬的治療だ。放射性ヨウ素を飲めば自らが放射線源になる。持っていった衣服、鼻をかんだテイッシュ、それらが全部放射性廃棄物で、鉛の容器に入れて厳重に蓋をしないと医療従事者が被曝する。食器も残した食べ物も放射性廃棄物になる。
県立医大は、2016年に日本最大のアイソトープ治療病棟を造った。原告のお母さんが立派な新しい病棟を見て言った。「日本政府は甲状腺がんが増えるの分かってたんですね」
声を上げられない患者たち
患者はいろいろなことで悩んでいるが、結婚が第一位。かれらは思春期でこの病気になるので、心を閉ざして、恋愛をすることとか、将来に夢をいだくこと自体が、そもそも閉ざされているという感じだ。多くの子が10代で進路を変更せざるを得ない。実際、就職先を辞め、学校を中退している。
ここに原告たちの手だけの写真がある。普通がんになると、周りから頑張ってねとか色々心配される。チェルノブイリでは、この子たちを助けようと全国的に世界中に支援の輪が広がった。いま日本はそういう状態ではない。〝過剰診断でがんが見つかった人で被曝の影響じゃない〟と強く言われている。だから本人たちは声を上げられない。病気ということも言えず、周囲も学校の先生も知らない。親戚さえ知らない。だから写真でも手しか見せられない。
ニュースでもほとんど取り上げないので、本当に知られていない。本人たちが小さく小さくなって誰にも言えない生活に耐えている。ぜひ一人でも多くの人に関心を向けていただきたい。本当はいま目に見えないところで苦しんでいる子たちがいるんだなあ、と想ってほしいと思います。
追記:裁判の法廷ごとに原告の意見陳述があり、Webサイトでも聴けるので、一人一人のストーリーを本人の声で聞いてくださると嬉しいです。そして、2人以上の方に今日の話を伝えてください。(白石)
2023年3月7日火曜日
【お知らせ】ニュースレター第7号の発行
市民が育てるチェルノブイリ法日本版の会では、全国各地の会員の日々の取り組み、活動を随時、ニュースレターにして発行、賛助会員その他支援者の皆さんに配布しています。
PDF 版はこちらから
※このニュースレターを周りの人に配布、拡散したいとご希望の方は以下までご連絡下さい。
電話 090-8494-3856(岡田)
メール toshiko_english*xf7.so-net.ne.jp(*を@に置き換え下さい)
2023年2月8日水曜日
【お知らせ】3月25日(土)オンライン学習会のご案内 矢ヶ﨑克馬氏 のお話
《チェルノブイリ法日本版オンライン学習会へのおさそい》
日時/2023年3月25日(土) 午後2時〜4時30分
【講演】「被ばく防護の法体系が壊れた日 -- 3.11」
講師/矢ヶ﨑克馬(やがさき・かつま)琉球大学名誉教授
あなたは知ってますか
放射能から私たちの身を守るための法律が
フクシマ事故のあと どんなふうに踏みにじられてしまったか
その結果 私たちがどうなったか
原子力利権による人権破壊のプロセスを明快に解き明かします
【対談】
矢ヶ﨑克馬
×
柳原敏夫(弁護士,「市民が育てる『チェルノブイリ法日本版』の会」協同代表)
オンライン参加申し込み/arc.miho@gmail.com
住所(県名)、名前、zoom名をお知らせください。
明記がない場合は参加をお断りする場合があります。
学習会開始1週間前に招待URLをお送りします。
参加費無料
主催/市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会
連絡先/090-8494-3856(おかだ)
2023年1月17日火曜日
まったく進まない廃炉作業・崩壊の危機
本記事は2023年1月5日の「人民新聞」に掲載されたものですが、許可を得て、転載しています。
また1年が過ぎ新しい年が明けた。明るい話で始まりたいが、そうできない状況が悲しい。この12年間は私たちにとって、非日常的な日々であり、それが身体に檻のように淀み続ける。いつになったら気持ちいい年が迎えられるのだろうかと思う。
東京電力福島原発事故を受けて、ドイツや北欧では市民の力で原発をなくそうという動きが出た。実際にドイツは脱原発を宣言した。だが日本は事故に学ばず、「原子力政策の方向性と実現にむけた行動指針」という、信じられないとりまとめ案を出した。
「再稼働への総力結集」「既設炉の最大限活用」「次世代革新炉の開発建設」を盛り込んだのだ。 悲惨な事故を体験した私たちは、全てをウソの言葉で操作する国の思うままにはならない。
そして、福島県民も学ばなかった。10月30日の福島県知事選では、県民を苦しめていた内堀現事の追い出しを願った。だが現知事が再選され、汚染水海洋放出反対を前面に出し戦った新人が敗れた。汚染水海洋放出に県民の7割、漁民の大半が反対していたのに、どうしてこんな結果になるのか。
安倍元首相が13年に「原発事故はアンダーコントロール」と言って、オリンピックを強行したころから、ふくしまの食べ物は安全だとアピールし続けた。「20ミリシーベルトは超えませんから」と帰還困難地区住民に帰還を迫る動きが加速した。さらに国は、今や「除染をしない高線量の土地ですが、どうぞ使ってください」言っている。住民のいない町に立派な箱物を作り、マスコミは「復興が進んでいる」と報道する。汚染水海洋放出の準備も着実に進んでいる。一方で原発の廃炉は全く進まない。この間、福島第一原発のペデスタル基礎(原子炉圧力容器を設置する鉄筋コンクリート製の土台)が崩壊危機にあり、ふたたびだいじこになりかねないことがわかった。こうした「目に見える問題」は無視され「安全」「大丈夫」などと、平然と、公然と嘘をつき続ける。
また内部被ばくの長期化で、小児甲状腺がんや全世代の突然死やガン患者が明白に増加している。だがこうした「目に見えない問題」にたいしては知らんぷりだ。必死に生きようとしている住民に、あの手この手で声を上げることを諦めさせ黙らせる。そして行政は避難者を追い詰める。
国連人権特別報告 せいふを批判 バラバラにされた声を一つに
それでも、希望はある。昨年、国連人権特別報告者セシリア.ヒメネス=ダマリーさんの訪日がようやくかなった。セシリアさんは各地の避難者や福島現地の人と会い「国レベルでの被災者の保護と支援は十分でない」と批判した。そして「自分たちが意見を述べる権利が保障されなければならない」と私たちが望んできた人権を守るべきことを提言した。私たちに一筋の光のように私たちに届いた。
事故の被災者が国による理不尽な扱いをなんとか打ち崩すには、この12年でバラバラにされた声を一つにすることだと思う。手探りで小さな声をかき集め大きな声にし、一筋の光から光の束になるまで声を上げ続ける。
原発事故と被害は予測しきれないことが多い。そのため私たちは「チェルノブイリ法日本版」の条例作りを進めている。被災の位置づけと被災者の権利を明確にする。自分たちのことは自分たちで守ろうと「被災者の権利保障」を貫いた、私たちの一つの声なのである。
ふくしまの地から、脱原発、脱被ばくのために今年も頑張ります。応援をよろしくお願いします。
市民立法「チェルノブイリ法日本版」をつくる郡山の会
郷田みほ
【報告続き】7.12対話集会の続き(2)「自己決定(自主避難)したことを人権侵害を甘受する根拠にできるのか」について沢山の人たちと対話したい(26.7.26)
7.12対話集会に九州から参加した人がこういう趣旨のことを言ったーー自分は千葉から九州に避難したが、或る有名人から、自分みたいに自主避難した人のことを「頭のおかしい人がいる」と相手にもされない扱いを受けた、自分は被災者(被害者)として認められなかったと。 その有名人は私のかつての...
