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2023年6月13日火曜日

【報告】調布市民活動展「たづくりまつり」(6月9日~11日)で、市民が育てる「チェルノブイリ法日本版」の会・調布は、展示と講演会を行いました。

調布市民活動展「たづくりまつり」(69日~11日)で、チェルノブイリ法日本版の会・調布は、展示と講演会を行いました。

9日の和田央子さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)の講演「イノベーション・コースト構想のまやかし 惨事便乗型の原発事故後始末 福島で何が起きているか」は大きな反響を呼びました。梅雨入り直後であいにくの雨模様の中、関係者および調布市民ばかりでなく、所沢など遠くからも来て頂きました。

講演の中身は、震災と原発事故で壊滅的な被害を受けた福島県浜通りに展開されている復興事業「福島国際産業研究都市(イノベーション・コースト)構想」が、ロボット・ドローン・航空宇宙などハイテク産業を集めているものの、それらは軍事利用の側面を抱えていること。また、「世界初のナショナルプロジェクト」を標榜する大規模除染事業は、汚染土の大部分が再生利用されること。中間貯蔵施設の費用はすでに交付金を含め2兆円を超え、さらに膨張する勢いであること。などでした。

 

           司会の三宅さん

 

           講演中の和田さん

大変衝撃的で、「全く知らなかったことばかりで、まさに次元が違うお話だった」と発言された方の意見が、参加者の思いを代弁していました。

和田さんの情報収集力と構成力は抜群で、衝撃的でありながら理解しやすくお話して下さいましたが、一回ではとても消化しきれないと、後で多くの方から聞きました。

今回、福島の方から直接お話を聞く機会が得られたことは幸いでした。質問者の中に、「福島から避難せざるを得なかった方達はどんな思いで、こんな風に変わっていく故郷を見ているのだろうか」と問うた方がいました。

 

和田さんは「避難された方みなさん、私が聞く避難者の皆さんの望みは、ありのままの故郷、日常を返してほしい、それだけです。戻る方々はその片鱗を求めてわずかな期待を持って帰還するわけですが、いざ戻ってみると、わけのわからないハコモノで変貌した町になっている。こんなはずじゃなかった、というのがごく自然な感情ではないでしょうか」と答えられました。


あらためて原発事故の悲惨さと長期化する棄民政策、それにも拘わらずさらに原発政策を推進しようとしている政府および東電などの大手電力会社、「原子力ムラ」と呼ばれるその取り巻き関係者に、怒りを覚えました。

 

                                            会場での展示の様子

これらの「伏魔殿に巣くう魑魅魍魎」に対抗するには、心ある専門家と市民が情報を共有し、協力して、丁寧に問題点を指摘し、粘り強く異議申し立てを続けていかなければならないでしょう。

「チェルノブイリ法日本版」を国に制定させるまで、各地で市民が主体的に条例作りを進めていきましょう。  

「チェルノブイリ法日本版の会」の活動の重要性を強く感じた次第です。   

 

      原子力発電事故、放射能災害から調布市民の命と健康と暮らしを守る条例(案)

 

調布市 三宅征

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