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2023年5月18日木曜日

【投稿】本会の正会員である わかなさん(北海道札幌市在住)の意見を紹介します。

 今年の3月は稚内での講演会がありました。

 

私は2011年3月11日当時福島県伊達市というところに住んでいて北海道に来てからは度々自分の経験を話す講演会を行なっています。私自身のことはみなさんに【わかな十五歳 中学生の瞳に映った3,11を読んでいただくとして、今回のブログでは稚内での滞在中に幌延にも行くことができたので、そのことについて改めてこちらのブログでも残しておこうと思います。

 

幌延町には1985年から深地層研究を行う施設として幌延地層研究センターがあり、特に市民団体を中心に【幌延問題】として問題視されてきました。ここでは高レベル放射性廃棄物をいかに【安全に】【管理】するのかということを研究しています。今回は稚内の方にこの幌延町にある施設をご案内いただきました。

 

施設を見学してわかったことは【核のゴミを安全に管理する】など机上の空論だということでした。鉛の容器やそれを運ぶ器械なども展示されていましたが、皆さんもご存知の通り【核】はその影響がなくなるまでに長い時間を要します。ただ、その期間、その核ゴミを覆う金属が腐敗しない保証はどこにもないなと感じました。まるで、これから何万年も全く問題なく管理できますとでも言いたいかのような資料の数々に唖然としてしまいました。

 

昨年は講演会で寿都町に行きました。先日、文献調査から概要調査に進むための【対話の場】を早急に設ける旨のニュースがありましたが、実際には町が選んだ人しか参加できない対話の場だとも言われ、地元の核ゴミに反対する人たちの中には憤りを感じている人も多くいらっしゃいます。元々は、文献調査のみで、その先には進まないということで話がついていたはずです。

 

私が感じるのは、なぜこうもして、目先の金や目的しか考えていないのだろうかと思うのです。そもそも、核という何万年も管理しなければならないようなものを使わねばやっていけないような今の社会システム自体に問題があると思わざるを得ません。当然、そういうならば自分の生き方も変えなければならないのは承知しています。場合によっては【不便】になることもあるでしょう。しかし、私はそれでも構わないと思うのです。これから何万年も残る負の遺産を押し付けるくらいならば、今の暮らしを変えることは当然必要なことだろうと思うのです。命を守り大切にする、その当たり前のことを当たり前にできるような社会を実現するためにも、チェルノブイリ法日本版は必要不可欠だろうと私は考えています。核の問題は、広島、長崎、福島、だけの問題ではありません。私たち自身、生き方の問題なのです。

 



 
 

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